電力会社は結局どこが安いのか？グラフで比較してみた（東京電力、エルピオでんき、楽天でんき）

最近引っ越しをしたので、せっかくだから電力会社を安いところに変えてみようと思い、色々調べていました。その中で価格が安いという評判のエルピオでんきと、自分が楽天経済圏に入ろうとしていたので楽天でんきに絞り、東京電力（TEPCO）と比較してどれくらい安くなるのかを調査しました。今回はその際にどう評価したのかをご紹介します。なお、自宅の環境の東京電力管内かつ40A契約という条件で比較しています。

料金体系

料金の体系は、「基本料金＋電力使用料金」か、「電力使用料金」のみのいずれかになります。前者は使っていなくてもコストはかかりますが電気使用料金は安く、後者は基本料金が無い分使用料金が大きくます。今回はTEPCOとエルピオでんきが前者、楽天でんきが後者になります。また、TEPCOとエルピオでんきの電力使用料金は使用量が増えるほど高くなるように設定されており、楽天でんきはどれだけ使っても定額になっています。

料金プラン

料金プランについては、各社スタンダードプランの他、電気使用量が多い時に得になるプランや、夜間の電気が得になるプラン、再生可能エネルギーを使用するプランなど様々展開していますが、今回は一般的に使われるスタンダードプランを対象に比較します。注意事項として、オール電化の方は各社専用のプランがあり、今回の比較対象外となります。

料金の比較

では、TEPCOとエルピオでんき、楽天でんきの料金を具体的に比較していきます。まずは表で料金を確認します。

電力量料金については、120kWhまで、121kWh〜300kWh、301kWh以上に分かれ、使用量が増えるほど高額になっていきます。電力量料金を計算する上で注意しなければならないのは、電力量料金の段階が上がった瞬間に値段が跳ね上がるわけではないということです。たとえばTEPCOを使っていて、120kWhまでは19.88円×120=2385円で、121kWhになると26.46円×121=3201円になる、ということではないです。この場合、120kWhまでは19.88円で計算され、残りの1kWhに対して26.46円がかかるため、合計すると19.88×120+26.46×1=2412円となります。

計算方法がわかったところで、では実際にどの電力が安くなるのか見ていきましょう。下のグラフは、各社の使用電力量ごとの月額電気料金になります。

全て右肩上がりであまり面白みのないグラフですね（笑）
ここからは以下のことが言えます。

• TEPCOは常にエルピオでんき、楽天でんきよりも高い。
• 電気使用量が少ないうちは楽天でんきが有利、使用量が大きくなると（170kWh前後）エルピオでんきが有利になる。
• 標準的な電気使用量の範囲では、それぞれの差額は大きくても1000円〜1500円程度。

お得度の比較

次に、TEPCOと比較した際の得になる金額を見ていきます。なお、楽天でんきは0.5%のポイント還元があり、さらに楽天ガスも契約すると1%ポイント還元になります。楽天ポイントは楽天Pay等で実質的に現金とほぼ同等に使えるため、その還元も考慮した上での比較をします。

このグラフはなかなか興味深いものになっています。各電力会社の特徴は下記の通り。

• エルピオでんきは電気使用量が少ないときにはあまり差額は変わらず、使えば使うほど得になる金額が増えていく。特に120kWhを超える部分と300kWhを超える部分で、さらに得になる金額が加速する。
• 楽天でんきは電気使用量が少ない時に得になる金額が高く、120kWhまでは徐々に減っていく。その後300kWhまではほぼ変わらず、300kWhを超えると再び得になる金額は増えていく。
• エルピオでんきは170kWh付近で楽天でんきより得になる。楽天でんきの1%ポイント還元を含めると得になるポイントは180kWh付近になる。

なお、楽天でんきはさらにSPU対象の+0.5%があったのですが、2021/6/1から対象外になります。

結論

以上の結果から考えると、電力会社を楽天でんきかエルピオでんきか選ぶポイントは「毎月の電気使用量が170kWh〜180kWhを超えるかどうか」になります。うちは毎月の電気使用量が大体200kWhくらいなので（もちろん季節によって変わりますが）、エルピオでんきのほうが安いということになります。ということで、エルピオでんきを契約することにしました。